「舟券は当たったのに、手元のお金が減っている……」。そんなときに使われる言葉が「トリガミ」じゃ。的中した舟券だけでなく、外れた舟券も含めた購入総額と払戻金を比べると、理由が見えてくるぞ。

この記事では、トリガミの意味と判定方法を、競艇の金額例で解説する。計算例はすべて架空の説明用で、実際のレース結果や的中実績ではない。購入や利益を勧めるものでもないぞ。

トリガミとは「的中したのに購入総額を回収できないこと」

トリガミとは、舟券や馬券などが的中しても、払戻金がそのレースに使った購入総額を下回り、収支がマイナスになることじゃ。「ガミる」「ガミった」と呼ばれることもある。競艇に限らず、競馬などでも使われる言葉だ。

たとえば、1レースで合計600円分の舟券を買い、的中による払戻金が450円なら、差額の150円は赤字となる。当たりが含まれていても購入総額を取り戻せていないので、トリガミというわけじゃ。

用語の意味の参考:競艇のトリガミ解説(競艇予想サイト解体新書)。本記事の数値例と確認手順は独自に作成している。

払戻金・利益・収支は同じではない

払戻金は、的中した舟券に対して受け取る金額のこと。そこに購入代金が別途上乗せされて戻るわけではないぞ。公式のオッズ解説でも、倍率は的中時の払戻金を表すと説明されている。

返還がないレースの収支は「払戻金の合計 − 舟券の購入総額」で計算する。プラスなら黒字、ゼロなら収支トントン、マイナスなら赤字じゃ。そのうち、的中しているのに赤字のケースがトリガミになる。

競艇のトリガミを具体例で計算してみよう

6点を同額で購入した場合

甘口ハカセ
甘口ハカセ競艇解説者
ここからの例は、同着や返還がなく、購入した3連単のうち1点だけが的中した場合として考えよう。3連単の「1-2-3」は、1着が1号艇、2着が2号艇、3着が3号艇という買い目じゃ。

購入内容:1-2-3、1-2-4、1-3-2、1-3-4、1-4-2、1-4-3を、それぞれ100円ずつ。合計は6点 × 100円 = 600円となる。

このうち1-2-3が的中し、確定した払戻倍率が4.5倍だったとする。払戻金は100円 × 4.5倍 = 450円。収支は450円 − 600円 = −150円で、トリガミじゃ。

同じ購入内容で、的中した買い目の倍率が6.0倍なら払戻金600円で収支ゼロ。8.0倍なら払戻金800円で収支は+200円となる。比べる相手は、その当たり舟券に使った100円ではなく、全6点に使った600円だぞ。

購入金額がバラバラなら点数だけでは判定できない

次は別の架空例じゃ。3連単1-2-3を300円、1-2-4を100円、1-3-2を100円買ったとする。購入総額は500円だ。

1-2-4が4.0倍で的中した場合、払戻金は100円 × 4.0倍 = 400円。3点しか買っておらず、倍率が点数の「3」より高くても、収支は400円 − 500円 = −100円でトリガミになる。

一方、300円買った1-2-3が2.0倍で的中した場合は、600円の払い戻しで+100円。同じ3点でも、どの買い目にいくら使ったかによって結果は違うのじゃ。

購入前にトリガミを見分けるには?

同額購入なら「オッズと点数」を比べる

各買い目を同じ金額で買い、そのうち1点だけが的中する前提なら、トリガミになる境目は「的中した買い目の倍率 = 買い目の点数」じゃ。倍率が点数未満なら赤字、同じなら収支ゼロ、上回れば黒字となる。

これは、1点の購入額をa円、点数をn点、倍率をo倍とすると、収支が「a × o − a × n = a ×(o − n)」になるためじゃ。難しく考えず、6点を同額で買うなら6倍が境目、と覚えると計算しやすい。

ただし、この簡易判定は同額購入・的中1点・返還なしという条件付きじゃ。複数の券種を買って同時に的中した場合などは、的中した舟券の払戻金をすべて合計して購入総額と比べよう。

買い足すと比較する購入総額も増える

「あと1点だけ」と追加すると、購入総額も変わるぞ。先ほどの6点・600円に100円の買い目を1点加えれば、総額は700円になる。最初の買い目が6.0倍で的中して600円戻っても、今度は100円の赤字じゃ。

金額を変更したときは、的中時の払戻見込みと購入総額をセットで計算し直そう。買い足す前の合計金額のまま判断しないことが大切だ。

購入時のオッズは確定した払戻金ではない

購入前の計算は、あくまでその時点のオッズに基づく見込みじゃ。BOAT RACE公式は、購入時のオッズどおりの配当になるとは限らないと案内している。締切までの投票などによって、見込みと結果が変わり得るぞ。

また、公式サイトの締切時オッズには、レース開始後の返還欠場等による変動が反映されないという注意書きもある。レース後の収支は、途中のオッズ表ではなく、公式の結果・確定払戻金や投票結果で確認しよう。

出典:BOAT RACE公式「オッズの見方について」。

オッズそのものの仕組みや表の読み方は、当サイトの「競艇のオッズとは?決まり方・計算方法・見方を解説」も参考になるぞ。

トリガミを減らす確認方法と注意点

まず予算を固定し、買い目ごとの払戻見込みを確認する

最初に、失っても生活に影響しない範囲で上限を決めよう。その予算を動かさず、買い目ごとに「その舟券の購入額 × 現在のオッズ」を計算し、購入総額を下回るものがないか確認するのじゃ。

確認したいのは、買い目の数だけではない。購入総額、買い目ごとの金額、オッズ、的中時の払戻見込みの4つじゃ。この情報がそろえば、どの結果なら赤字になるのかを具体的に見分けられる。

資金配分だけで利益を保証することはできない

買い目ごとの金額を変えると、それぞれが的中した場合の払戻見込みも変わる。ただし、ある買い目に多く回した分、同じ予算内では別の買い目を減らす必要があるぞ。減らした側が当たれば赤字になることもある。

また、金額の配分を変えても、買っていない組み合わせが来れば的中しない。オッズも動くため、「配分さえすれば必ず利益が出る」という理解は誤りじゃ。トリガミの判定と、予想が当たるかどうかは別の問題だ。

無理に買わない・損を取り返そうと増額しない

買い目を減らせば購入総額は下がるが、削った組み合わせが来たときは外れる。低配当を避けるために、根拠なく高配当の買い目へ変えるのも解決にはならないぞ。

予算内で納得できる形にならなければ、購入を見送って観戦だけにする選択もある。トリガミや不的中の損失を取り返すために、次のレースで金額を増やすことは避けよう。

トリガミについてよくある疑問

元返しとトリガミはどう違う?

舟券の払い戻しの場面でいう元返しは、的中舟券の払戻金が、その舟券の購入額と同額になることじゃ。一方、会話では収支全体がトントンという意味で使われることもある。どの金額を比べているか確認しよう。トリガミは、的中しても購入総額に対して赤字になることだぞ。

たとえば当たり舟券100円に対して100円が戻っても、ほかに100円の外れ舟券があれば、全体では200円使って100円しか戻らず、トリガミになる。一方、先ほどの600円購入・600円払戻はレース収支がゼロというだけで、的中舟券が元返しとは限らないのじゃ。

的中率が高ければトリガミにならない?

的中率だけでは判断できないぞ。的中したかどうかと、購入総額を回収できたかどうかは別じゃ。1レースごとに購入額と受取額を記録し、当たりの数だけでなく収支も確かめよう。

返還があったレースの収支はどう計算する?

甘口ハカセ
甘口ハカセ競艇解説者
返還金は、的中による払戻金と分けて記録すると整理しやすい。この場合の収支は「的中による払戻金の合計 + 返還金 − 当初の購入総額」で計算できるぞ。

架空の例で、600円購入、返還100円、的中による払戻350円なら、350円 + 100円 − 600円 = −150円。購入総額から先に返還分を引く計算もできるが、その場合は返還金をもう一度足してはいけない。二重計上に注意じゃ。

返還対象や実際の金額は公式の結果・投票結果で確認しよう。「トリガミだから代金が返ってくる」という制度ではないぞ。

まとめ:当たった金額と、使った総額をセットで見よう

トリガミとは、的中しても払戻金が購入総額に届かず赤字になることじゃ。返還がなければ「払戻金 − 購入総額」で判定できる。同額購入の簡易判定には条件があること、購入時のオッズは確定値ではないことも押さえておこう。

大切なのは、無理に黒字を作ろうと賭け金を増やすことではなく、金額の意味を正しく理解することじゃ。舟券の種類などから確認したい人には、当サイトの「競艇(ボートレース)の基本ルールと舟券の買い方」も用意しているぞ。

舟券の購入は20歳になってから。生活費を使わず、無理のない範囲で楽しもう。年齢・利用上の注意はBOAT RACE公式の案内を確認してほしい。